Alfred Schnittke
アルフレート・シュニトケ
略歴
アルフレート・シュニトケは、20世紀後半のソビエト連邦を代表する作曲家の一人である。 1934年、旧ソ連のヴォルガ・ドイツ人自治共和国エンゲルスに生まれた。ロシアとドイツの背景を持つ彼は、少年時代をウィーンで過ごし、古典音楽に深く触れた。モスクワ音楽院で作曲を学び、卒業後は同音楽院で教鞭をとった。生計のため30年間で60本以上の映画音楽を手がけ、これが多様な音楽スタイルを実験する場となり、後の多様式主義につながった。1985年に脳卒中を起こして以降も創造性は衰えず多くの作品を生み出し続け、1989年にはドイツへ移住。1998年、ハンブルクで亡くなった。 シュニトケの音楽は、異なる音楽史上のスタイルを一つの作品の中で融合させる「多様式主義」を最大の特徴とする。クラシック、モダニズム、宗教音楽、ポピュラー音楽といった多様な要素を、ユーモラスに、あるいは皮肉を込めて共存させたり、突然切り替えたりすることで、時代やジャンルの境界を超越した表現を生み出した。初期にはショスタコーヴィチや当時の前衛音楽の影響が見られたが、その後は単一的なスタイルに飽き足らず、独自の様式を確立した。1985年の脳卒中以降は、より暗く精神的な世界へと作風が変化し、宗教的テーマが中心となった。 代表作には、ソビエト交響曲の伝統と実験主義を融合させ、多様式主義を確立した画期的な交響曲第1番(1972年)が挙げられる。バロック的なコンチェルト・グロッソの形式に多様式主義を適用した合奏協奏曲第1番(1977年)は、彼の名声を国際的に高めた。単一楽章でジャズやバロック、ロシア正教の聖歌など多様なスタイルが融合したピアノと弦楽のための協奏曲(1979年)は、その独創性と劇的なコントラストで知られる。日本においても、1992年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞するなど、現代音楽の分野で高く評価されている。
収録楽曲
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