Yuzo Toyama
外山雄三
略歴
外山雄三は1931年に東京で生まれ、2023年に92歳で永眠した日本の作曲家、指揮者である。東京音楽学校で作曲を学び、卒業後はNHK交響楽団に打楽器練習員として入団。その後指揮研究員となり、同楽団を指揮してデビューを飾った。1958年からウィーンに留学し、指揮の研鑽を積んだ。1960年にはNHK交響楽団の世界一周演奏旅行に同行し、アンコールピースとして作曲した自作「管弦楽のためのラプソディー」が各地で好評を博し、作曲家としても名を広める転機となった。後にNHK交響楽団の正指揮者(終身職)に就任し、国内の主要オーケストラで要職を歴任。国連40周年記念コンサートでの指揮やメディア出演など、幅広く活躍した。 外山の音楽は、バルトークやコダーイといった20世紀ヨーロッパの作曲家からの影響が見られる。特にコダーイと同様に民謡の活用を重視し、日本の伝統的なメロディーやイディオム、邦楽器を西洋オーケストラの編成に融合させることを特徴とした。歌舞伎音楽や民謡、労働歌など多様な日本の音楽源から着想を得て、東洋のペンタトニック・スケールをヨーロッパ音楽の枠組みに取り入れた。オペラ、バレエ音楽、ミュージカル、交響曲、協奏曲、室内楽曲など幅広いジャンルで多作であり、現代音楽の振興にも尽力した。指揮者としては、厳格なリハーサルと妥協しない音楽作りで知られた。 外山の最もよく知られた作品は、1960年に作曲された「管弦楽のためのラプソディー」である。この曲には日本の民謡が用いられ、邦楽器も効果的に取り入れられており、国内外で頻繁に演奏される日本の音楽の代名詞的存在となった。その他、世界的チェリストによって初演された「チェロ協奏曲」(1967年)や、バレエ音楽「幽玄」(1965年)が代表作として挙げられる。「ヴァイオリン協奏曲第1番」(1964年)と「交響曲第2番」(1999年)はそれぞれ尾高賞を受賞している。作曲家としての評価は非常に高く、その作品は日本のクラシック音楽界に大きな影響を与え続けている。