「うるさいロックは苦手」というクラシックの頑固オヤジと、「お高くとまった音楽は退屈」という尖ったロック少年。そんな両者が奇跡の意気投合を果たしたのが、1960年代末に生まれたプログレッシブ・ロックです。表現の限界を超えようとするロック界の猛者たちは、クラシックの壮大な構成や超絶技巧をロックへ持ち込み、音楽史に残る大きなムーブメントを巻き起こしました。クラシックとロックの最高にスリリングなマリアージュ、その一端をご紹介します!
Sky「Toccata」
前回は「チャラリ~鼻から牛乳」で終わりましたが、同じバッハ《トッカータとフーガ ニ短調》が、今度はバリバリにカッコいいロックへ変身。演奏メンバーの一人フランシス・モンクマンは、のちほど登場するCurved Airの創設メンバーでもあります。
Emerson, Lake & Palmer「Pictures at an Exhibition」
言わずと知れたELPの名曲。クラシック音楽との融合曲といえばまさにこれ。ムソルグスキーの《展覧会の絵》を、大胆にもアルバム規模でロック化。シンセサイザーと轟音で原曲の世界を塗り替え、全英3位を記録したプログレ史上の大作です。
The Nice「America」
バーンスタインのミュージカル《ウエスト・サイド・ストーリー》から「America」を、攻撃的なオルガンロックに改造。鍵盤を操るキース・エマーソンは、このあとEmerson, Lake & Palmerを結成します。
Jethro Tull「Bourée」
バッハ《リュート組曲 ホ短調》BWV 996の「ブーレ」を、フルートが縦横無尽に駆け回るジャズロックへ大胆アレンジ。収録アルバム『Stand Up』は全英1位――バッハの名曲を見事にロックへ生まれ変わらせました。
Curved Air「Vivaldi」
エレクトリック・ヴァイオリンが疾走する一曲。ヴィヴァルディ《四季》の「冬」を下敷きにしたとか、そうでないとか諸説ありますが、タイトルがヴィヴァルディなのでご紹介します。ロックのビートとエレクトリック・ヴァイオリンの音色ですごい世界観が展開されております。
今回はクラシック音楽とプログレッシブロックの融合を聴いてみました。そこにはあったのは、ロックと出会ったクラシックの名曲たちの、大胆でスリリングな姿です。鍵盤が唸り、フルートが駆け回り、エレクトリック・ヴァイオリンが駆け巡る――これがプログレです。興味が湧いたら、チェックしてみてね!
<付録> Sky「Toccata」 ▶ 動画一覧をYouTubeで見る
Emerson, Lake & Palmer「Pictures at an Exhibition」 ▶ 動画一覧をYouTubeで見る
The Nice「America」 ▶ 動画一覧をYouTubeで見る
Jethro Tull「Bourée」 ▶ 動画一覧をYouTubeで見る
Curved Air「Vivaldi」 ▶ 動画一覧をYouTubeで見る
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